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完全寛解になり正常の血液細胞が回復しても、患者さんの体内には、白血病細胞が残っ
ているため、治癒させるためにはさらに治療が必要です。寛解後療法には、導入療法と同
じ程度の強さの治療をする地固め療法と、退院後外来通院中に行う維持・強化療法の二つ
があります。治癒を得るためには、3−4コースの地固め療法と1〜2年の維持・強化療法が必須である
ことが経験的に判っています。白血病に特徴的な遺伝子をRT-PCR法という最新の方法で増
幅することにより、患者さんの体内に残存する微量の残存白血病細胞を
個レベルまで
検出することができます。その結果、寛解後1年半頃まで
個レベル以上残存している
白血病細胞が維持・強化療法により検出限界以下にまで減少することが判り、経験的に必
要とされていた寛解後療法に科学的根拠が与えられました。治癒を得るには、顕微鏡だけで決める形態学的完
全寛解では不十分であり、異常遺伝子の見つからない分子生物学的完全寛解が必要です。
なお、骨髄移植療法は最強力の寛解後療法と言えます。
愛知県がんセンター 病院長 大野竜三
小牧市民病院血液内科 市橋卓司