next up previous
Next: 5.4.1.2 寛解後療法 Up: 5.4.1 治療理念 Previous: 5.4.1 治療理念

5.4.1.1 完全寛解導入療法

まず化学療法による寛解導入療法を行います。診断時には患者さん体内には$10^{12}$個の白 血病細胞がありますが、化学療法により$10^{9}$個以下に減少しますと、正常の白血球、赤血 球、血小板が回復してきます。血球が正常値になり、骨髄中の芽球も5%未満になり、他 の臓器浸潤も消失すると完全寛解(complete remission, CR)とよびます。治った(治癒 )と言わないのは、完全寛解になっても患者さん体内には$10^{9}$個以下の白血病細胞が残存 しており、放っておけば必ず再発してくるためです。白血病では完全寛解状態が3年以上 続けば、まず再発しませんので、完全寛解が5年以上続けば治癒したとみなして います。

愛知県がんセンター 病院長 大野竜三
小牧市民病院血液内科 市橋卓司